まちの新たな賑わい・交流拠点づくり
神埼市旧庁舎跡地に位置する本敷地は市の中心地点に位置し、周辺には櫛田宮や神埼宿として栄えた旧長崎街道など、歴史を超えて受け継がれてきた貴重な地域資源に恵まれている。
また現市役所からも近く、交通利便性を備えるとともに、交流の場である長崎街道門前広場との連携を考慮する極めて重要な場所である。
本計画ではまちの新たな玄関口として捉え、貴重な地域資源との回遊性を高めながら、誰もが心地よく集える「賑わい・交流拠点」の創出を目指している。
全体計画としては、敷地東側の馬場川沿いに開放的な広場を設けることにより、馬場川との親水性を育むとともに、敷地北側の道路から南側の旧長崎街道までを見通せる視認性の高い景観を形成している。
その上で、建築計画は広場を囲うように円弧状の屋根を設け、敷地全体を優しく包み込む構成としている。この屋根によって”建築”と”広場”が一体となった空間を作り出し、人々が自然と集まりたくなるような交流拠点を目指している。
この屋根架構は、敷地周辺に櫛田宮や神埼宿等の歴史的背景がある本施設において、伝統的な木造屋根の技法である”桔木(はねぎ)”構造を採用、広場に向かって桔木状に部材を突き出す持ち送りの形式として、室内の天井高さを確保し、広場に対して大きく跳ね出した開放的な屋根下空間を計画している。
建物機能としては、カフェやチャレンジショップなどの飲食・物販施設に加え、キッズスペースや多目的スペースなど計画し、多世代が利用できる場をデザイン、市民コミュニティの形成を図っている。
人々が集い、交流できる新たな拠点施設を整備することにより、神埼市の中心市街地における新たな賑わいが創出されることとなろう。
神埼市旧庁舎跡地整備事業基本設計業務委託