空間を拡張に導く「ストラクチャーとエレメント」
本山町は人口3300人弱、高知県の北部中央に位置している。四国山地の中央、吉野川上流域にあたり、町土の約90%が山林に覆われている自然豊かな山里である。敷地は町を東西に貫く国道439号から少し奥まった、町の主要な公共施設が集まるエリアにあり、東側には町立病院が隣接している。北側に流れる吉野川には、高知県の特徴的な風景をつくる沈下橋がかかっている。
新しい庁舎はこの山里の自然環境を最大限に享受すると共に、この風景の一部となるように、北側の川や山々の風景へ抜ける通り道のようなテラス、及び、周りの環境や建築スケールに沿ったエントランス前のひろば(駐車場など)をつくり出す配置とした。