JR山手線目黒駅より徒歩5分の敷地に計画された集合住宅である。ドライエリアを備えた1階に2住戸、2階に2住戸、そしてオーナー邸として使用される3階および4階に1住戸の全5戸を計画となっている。
建物は、共用部分コアのコンクリート壁と各住戸を区切るコンクリート壁の界壁にて、各住戸を配置。前面道路側の駐車場計画に伴う断面寸法の違いを利用し、敷地奥側の住戸の床面レベルを地盤面より1.4m下げることで敷地手前側の住戸と差を設けて計画した。この断面計画によって斜線制限をクリアし、敷地全体で活用できるヴォリュームの最大化を図っている。
外周部に計画された鉄骨柱は建物の垂直荷重のみを負担している。この構造計画によって建物外観はコンクリートのスラブが強調されたデザインとなっている。また内部空間としてはこの細い鉄骨柱とサッシュのみで構成されたことにより、各住戸に開放的な視界を計画することが可能となった。
各住戸のデザインは全5住戸とも全て異なるデザイン仕様にてまとめられている。天井高さは全住戸で2.5mを確保しているが、厳しい斜線制限の中で4層を可能にするため、コンクリート打放しの天井面と共に逆梁構法を用いることで、下階天井面と上階床間の懐寸法を400mmで納めている。
*八尾廣建築計画事務所との共同設計
設計担当:遠藤克彦/外﨑晃洋/八尾廣(東京工芸大学工学部建築学科八尾廣研究室)