茨城県大子町新庁舎

茨城県大子町は県北部に位置し、栃木県・福島県との県境を持つ自然豊かな町である。町は2018年1月に策定した「大子町新庁舎建設基本構想・基本計画」に基づき新庁舎建設事業を進めてきた。弊社は2018年6月の設計プロポーザルにおいて設計者に選定され、以後基本設計を取り纏めてきた。しかし2019年10月の台風19号によって当該敷地を含む中心市街地に甚大な被害があったことから、同年12月に高台に位置する「大子町営研修センターグラウンド(旧東京理科大学大子研修センター)」に敷地移転を決定。2020年5月末に新たな基本設計案を取り纏め、2021年3月に着工を開始した。

旧計画では浸水対策として鉄骨造にて計画されていたが、新敷地では純木造を採用、大子町に広がる八溝山系の杉やヒノキなどの地域産材を多用する計画としている。また日射負荷低減や風雨による影響を考慮し、大きな軒面を持つ大屋根の庁舎として、大子町の自然と呼応する新たな風景の創出を試みている。内部空間は将来の組織改編に応えられる可変性と更新性を担保できるよう大きな一室空間を目指し、構造計画としては柱間距離を2間(3600mm)モジュールで統一。一般流通木材を念頭に木材市場流通の活性化・波及効果も期待できるよう、サスティナブル建築としての材選択性、汎用性を計画している。大子町の活性化を視野に入れた様々なイベントも行える総合的な施設として、いわば「まちの装置」として計画を進めている。
 
基本設計概要

設  計
建 築 株式会社遠藤克彦建築研究所
構 造 株式会社佐藤淳構造設計事務所
設 備 有限会社EOS plus
    有限会社知久設備計画研究所
    川村設備研究所
主要用途 庁舎
 
敷地面積 23,500㎡
 
建築面積 約3,800㎡
 
延床面積 約5,000㎡
 
階  数 地上2階
 
構  造 木造
 
竣工年月 2022年7月竣工
設計担当 遠藤克彦/樋口永/假屋良将/関家茉莉花/大野由