長野県松本市のアパレル・ビル計画である。敷地は松本駅と松本城のちょうど中間くらいに位置し、南側前面に女鳥羽川(めとばがわ)を望む。
鉄骨造による2階建の計画で、シンプルな直方体、そして三角錐と逆三角錐の切り込みが特徴的だが、これは、弊社による柏崎市市民会館プロポーザル案(最終選考案)にて提案を行った「三角錐形状による鉄骨造を各頂点にて剛接合し、地震力に耐える」という構造計画を用いている。
また、アパレル系ビルとして非常に重要な設計ファクターとして、「日射による販売衣類の日焼け」の解決がある。店舗としてはガラス開口等を用いて街に対して大きく開きたいにも関わらず、日射に対して有効な手だてが無い状況があった。本計画ではこの三角錐部分のみをガラス開口部分として計画することで、開口量を調節しつつ、店舗前を通る通行者に対して積極的かつ有効な販売アピールをすることが可能となっている。